KIB: kurogane in black

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年末 雑感 2

米本さんのブログ記事に、次の一文がありました。

>敵対的態度を取れば、相手も敵対的になる。嗚呼、どうしてこんな単純なことがわからないのか。

神山さんの公開質問状に対する日本の本部の対応の仕方を嘆く文章なのだけれども。

うーん。

私は、分かっていないのは米本さんだと思いますね。UCでは、世の中の常識は通用しないのですよ。

この世のすべては、サタンの支配下にあるサタンの勢力、神とともにいます統一教会(笑)にあっては滅ぼすべき敵なのです。

霊感商法で徹底的に指弾されたときに、それを改めたり、改善したりするのではなく、霊石愛好会とか変な団体を作って正当化したこと。
UCに反対的な報道をしたジャーナリズムに対して抗議の電話をかけまくること。
あるいはデモをしかけること。

すべては、この世の中はサタンであり戦う敵であると規定するからこそやらかした行動です。相手に対して丁寧に説明するとか、納得してもらえるよう努力する、なんていう単語はUCの辞書には載ってないのですよ。


神山さんは元会長だぞとおっしゃるかもしれませんが、一度自分たちの主張に相容れない主張をするようになった相手は、サタンに入られたことになって、同じく敵対するようになる事例は、いくらでも存在します。

ありていに言えば、現在の神山さんは、本部の中では「元会長」ではあっても、「食口」ではないのですよ。つまりはサタン。ただし、表立ってそうは言えないので、「あなたが食口であるならば」みたいなお茶を濁した表現になっています。

あと本部の人たちの意識としては「神山さんぐらいのお方なら、そもそもですね、こんなことをしちゃいけないことぐらいわかってないといけないでしょうが。なんで公開質問状なんてカイン的なことをして平気なんです?それがアベルの正道でないことぐらいのことはご存じでしょう」ぐらいの意識でいると思いますよ。本部からの回答はそういう意識に満ち溢れた文章になっています。

相手への配慮とか、確実に伝えるために、確実さを担保された手段で連絡するなんて、そんなことができてるならこんな体たらくになっていないわけですから。


すべからく、統一教会というのは世の中に対して自分達こそ絶対善、神のもとにある正義の団体という意識で動いているのです。

ぶっちゃけていえば、「世の中の人は、襟を正して真剣に統一原理を聞くべきものだし、ごちゃごちゃと余計なことを質問するなぞ、カインのくせに偉そうなことしやがって。」ぐらいの意識でいます。

神山さんも、神山さんぐらいの人が自分で勝手に集会をしたというだけで、それはお母様と一体であらせられるお父様にも反対したことになり、すでにサタンに入られた存在に堕してしまった存在にすぎません。

いちいち礼を尽くし、きちんと相手に丁寧に伝えるなんて、そんな意識を持つわけがないのです。さらに言うならこんな団体が世の中の役に立とうとするわけがない。

米本さんは、これだけ長い間、UC関連の取材などをしてきたのに、その一番大事な点がわかっていないとは、非常に残念です。

辞めた人間として意見を言わせてもらえば、そもそも世の中の役に立てる団体になる可能性が一厘でも残されていたのなら、教会をやめていないです。


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雑感というタイトルなのでついでに追記してみました。

教会を辞めてから10年以上たち、この世での経験も多少はしてみますと、野村克也氏の引用で有名になった「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」をより実感するようになりました。

企業や宗教団体のような組織が世の中に受け入れてもらえるかどうか、という行動においても、不思議な勝ち(時流にのったとか、タイミングが奇跡的にあったことによるもの)はあっても、不思議な負けはないと思います。

不思議な勝ちを得るためにも、不思議な勝ちの流れにのれるポジションにいなければならないし、勝ちにのれる体制がなければ勝ちにならない。

一方、負けるとき、つまり社会から受け入れられないとか否定されるには、不思議な負けはない。
今のUCは負けるべくして負けているのです。

負けるべくして負ける組織が少なくとも負けない組織になれる要素や動きはあるのでしょうか?
米本さんも縷々記事で綴っているように、また多くの信者も元信者も知っている通り、世の中の人が聞いて理解できる動きも教義も行動もみじんもない。

この団体の未来がどちらの方に向かっていくのか、勝つのか負けるのか、聖書の預言者達やノストラダムスならずとも簡単に判断できる問題だと思います。