KIB: kurogane in black

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売り込んでも見てもらえないコンテンツ

ヨーロッパやアメリカの友人や、そちらに出張する知人から聞かされて驚愕することがある。

 

飛行機の機内エンターテイメントで提供されている映画やテレビドラマのメニューに、ほとんど必ずと言っていいほど含まれていて、かつ現地のテレビ局のプログラムでも再放送されていたりするらしい。

 

アメリカのTVドラマのフレンズや、フルハウスなどがそれ。

 

www.netflix.com

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フルハウスなどはなんと最初のシリーズの放送終了から20年も経ってから続編が作成された。

middle-edge.jp

これらの番組は、英語学習の教材に良いという人もたくさんいて、「フレンズ 英語学習」や「フルハウス 英語学習」で検索すればいろんな記事がいくらでもヒットするだろう。また実際にそういう本まで出ている。

 

www.amazon.co.jp

 

日本の英語学習希望者層にヒットするのはわかる。でも、それで売れるのはDVDやNetflixやHuluのようなストリーミング系の動画サイトだろう。

 

一方、地上波は洋の東西を問わずに、視聴率が稼げてCMが取れることが絶対に必用だろうし、飛行機の機内エンターテイメントも利用者が少なければ別のプログラムに入れ替えられるだろうから、いまだにこれらの番組には固定的なファンがついていて、それなりの視聴者がいるのだろう。

これだけ世界中で売れていて、何度も繰返し放映されているので、今では放映権料もかなり安くなっているのかもしれないし、それで何パーセントか確実な視聴者が獲得できるなら下手な冒険をして失敗するよりは手堅いのだろうと思う。

 

しかし、それにしてもだ。

 

フルハウスは1987年から1995年に放映されていた番組。

フレンズは1994年から2004年に放映されていた作品。

 

今から20年から30年も前の番組がいまだに現役で放映され続け、機内でも見られ続け、番組によっては続編が作られていることに驚愕する。

 

ちなみに京畿道のメッコール工場で執り行われた6500双の祝福は1988年。

オリンピックスタジアムで行われた30,000双の祝福は1992年。

並べて書けば、これらの番組がどれだけの風雪(笑)に耐えて生き延びてきたかがわかろう(笑笑

 

あの時の統一教会信者の感覚で言えば、これからますます「お父様の勝利圏」が拡大し、全人類がメシアを知ってその前にひれ伏し、感涙を流して祝福を受けて神さまの理想を実現する日がもう間もなくやってくる!

ということだったはずだった。

 

実際、あの後で36万双とか3000万だか3億だか、もはや詐欺事件なのかなと思うほどのインフレを起すために飴玉を配って歩いたりという謎の行動までしていたはずだったが、そこまでだった。

 

今でも祝福結婚式をするとかしたという記事がたまにアップされていたりするが、かつてのように3万だの36万だの、3億だのといった単位にははるかに及ばず、明らかに縮小スパイラルに入っていることが見えてしまうわけだ。

 

フレンズやフルハウスは娯楽やエンターテイメントで、フレンズにいたってはちょっとアダルトな内容が入っているから、それが人気の秘訣なのであって、宗教と娯楽とを並べるのは阿呆のやることだとか、それこそあほな発言をする人もいるだろう。

 

また、逆の観点から祝福に伴う必須の儀式として蕩減棒はまあおいておくとして、三日儀式などは「アダルト」な内容なんじゃないのか?

 

三日儀式はさておき、たとえばバッハのマタイ受難曲などは実際に教会での演奏を直接聴いてみれば明らかだが、他に何も娯楽がなかった当時の人たちにとっては一大歌絵巻で、宗教と娯楽は渾然一体として提供されていたものであったろう。

統一教会の3万層の祝福だって華華しくオリンピック会場を借りてテレビ局を入れるなど、エンターテイメントとして売り込んでいたのは記憶にないのだろうか?

 

そしてそれらを経ることで原罪はかき消え、あとは堕落性をぬいでいけば神の子たる祝福の子女が生まれ、この世に神の家庭が出現するというのが統一教会の描いていたビジョンであった。

 

毎日が神さまと共に楽しく暮すエンターテイメントな世界が実現する!とか、強烈なファンタジーを売りにしていたのが統一教会だったわけだ。

 

それがフレンズはアダルトだからとか、娯楽だからと言って一笑に付するのは、自分たちの売りこみたかったものが何もヒットしなかった僻みでしかないように見えるのはなぜだろう?

 

フレンズはそうだったとして、じゃあほとんどアダルトな内容もなく、家族の絆が一番のコアだったフルハウスは?こちらは統一教会のウリである「世界平和家庭」とももろに被ると思うけれども、こちらがいまだにヒットしていて、続編も作られているのに、統一教会の3万双、36万双、3億双の続編が縮まっていっているのはどうすんのっと?

 

20~30年以上も前に「堕落人間」によって制作された番組が家族や友情をコアに据えていまだに絶大な人気を誇り、繰返し見てくれる人がいるので、ビジネスとしても成立していくらでも再放送してもらえている。

 

片や、「勝利した真の父母」やら、「独生女」とやら何か新しい妖怪みたいなもの(韓国語ではイエス・キリストが神の独り子であることを独生子というが、ここで子は男子だからそれを女にして独生女にしたのは知っていることは付け加えておく)がでてきて神さまがともにいましたもう家庭を作るはず物語は、そもそもその「勝利した真の父母の家庭」や「独生女」の家族が目も当てられず、家庭内の裁判を厖大なお金をかけて法廷で争っている状況では、羊頭狗肉

それどころか、そもそもエンターテイメントにもなるまいが。

 

いずれにしても当時は斬新だった「メッコール工場での結婚式」とか「オリンピックスタジアムでの結婚式」とか、それから数十年後に勃発した「真の家庭内裁判」が20年・30年も経った後で再放送が希望されることはないという点で、「堕落人間」が描く家庭ドラマに遠く及ばないことは明らかなわけですが。

 

片や30年たっても皆に愛され、続編が希望され、そしていまだに世界中で視聴されているコンテンツがある。

 片や日本人からお金を巻き上げておいて、世界中で湯水のようにそれをばら撒き、「伝道団」みたいなものを組織してそのメンバーにはお金を払っても結局、誰も見てもらえないコンテンツがある。

 

さて。たったこれだけ見てても、統一教会の主張がどんなものなのか、果たして彼等には神さまがともにある団体なのか、素人にもわかりそうな気がするのですけどね。

 

日ごと、年毎にそれがますます顕著になっていっています。

 

きっと来年はそれにさらに拍車がかかることでしょう。

 

今、統一教会の信者をやっているなら、家族や友人・知人の絆を断ち切ってそちらに渡っていった過去があるはず。

 

どんなしがらみがあっても、もう一度、同じことをやってみる決断を下すのは、そろそろではないでしょうか?

 

2020年が皆様にとって、良い年になりますように。