楽天ブログが閉鎖されてしまいました。削除されてもバックアップはとってあるので、復元はできます。
以下、元記事は楽天ブログに2005年7月5日に公開したものをそのまま復元した文章です。
参考:元URL(現在は表示されません。)
http://plaza.rakuten.co.jp/kuroganeyashiki/diary/200507050000/
<以下、元記事の復元内容です。>
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この原稿は、以下の投稿からの続きです。
kib.hateblo.jp
<ベーリング海峡に架ける橋 -Bridge Over Troubled Bering Strait>
ベーリング海峡に橋を架けようとの統一教会のプロジェクトで、「サタンはベーリング海峡を使って、北米とロシアだけでなく、東西、南北を分断してきたのです。このプロジェクトが完全に成功すれば、人類は分裂も戦争もない平和王国に一歩近づくのです」と統一教会の教祖が豪語する、世界平和実現プロジェクトですが、ベーリング海峡をサタンがどうやって利用したら、東西はおろか南北までも分断できるのか、私たちには分かりません。
しかしそれをすることの経済的な意義についてなら、検討する事ができます。
このページの記載によれば、ベーリング海をつなぐ橋は総84km。総工費22兆円なのだそうです。
具体的にどこからどこをどのようにつなぐのかは分かりません。
それではまず、日本で行われた巨大プロジェクトについていくつか検討してみることにしましょう。特に、日本は島国であり、またトンネルや橋については世界的プロジェクトがいくつもありましたしね。
<瀬戸内海に架ける橋>
このページを見ますと、本州四国連絡橋の建設費用は、概算で1兆8000億円です。
たったの2兆円弱の建設費であるにも関わらず、なんと驚くべきことに、
本州四国連絡橋公団では有利子負債が4兆円に迫っています。 更に困ったことに1999年の業務収益が885億円なのに対して、負債の利息支払いだけで1450億円もあります。 つまり、公団の収入をすべて負債の返済に向けたとしても、負債の利息すら支払うことができません。 |
なんだそうです。
しかも、単にこの橋からの収益だけでは、毎年の利子支払いすらできないような状況になっていることだけが問題ではありません。
しかも、この本四連絡橋の甘い採算予測と経済効果にも疑問を感じます。 元々、この橋を架けて本州と四国を結ぶことで四国へ訪れる人を増やし、四国への経済効果を高めるという考えの元にこの橋が造られました。 ところが実際に完成してみると、まったく誤算であることが判明します。 四国へ人がやってくるどころか、逆に四国の人が大阪などへ買い物に出かけてしまうということだそうです。 本州四国連絡橋の誤算はもう一つあります。 徳島でやっている阿波踊りへやってくる観光客が橋が、できたおかげで阿波踊りが終わったら一泊せずにすぐに帰ってしまうので、宿泊施設では以前より収入が減ったとのことです。 このように本四連絡橋の甘い採算予測だけではなく、経済効果の見誤りがあったというわけです。 |
橋からの収益は上がらない。
橋を作ることで、両岸の経済が活発化するだろうと読んでいたら、まったくそうはならずに、一方的に四国から大阪へ人も金も流れてしまって、かえって四国経済の停滞に一役買ってしまっている・・・
というお粗末な状況です。
<瀬戸内海に架ける橋を取り巻く環境>
ちなみに、四国の人口410万人、関西の人口2400万人と、両方合わせて、なんと2800万人もの人口を抱えております。
あ、本当は、これに中国地方を足さないといけないんでしょうけれど、あんまり細かく計算しても、前提条件の吟味とか大変ですしとりあえずの検討ですので、アバウトな数字で見てみましょう。
そして、経済でも、関西 746ビリオンドル(=7460億ドル)=約75兆円、四国 14兆円と、両地域合わせて、90兆円もの経済活動が行われている地域なのです。
<ベーリング海峡を取り巻く環境>
一方、アメリカ合衆国アラスカ州の人口62万人強。主要産業は石油と天然ガスをパイプラインで算出するのがせいぜいの地域。
アラスカだけのGDP、探せばあるのでしょうけれど、とりあえず概算で出すことにしましょうか。
この人口に、アメリカの1人当たりGDP:34,100ドル(世界5位:2000年)を掛け合わせると・・・約2.3兆円
片やロシア側・・・
調べてませんが、同じだけの人口がいたとして、経済規模は半分だと考えても、
シベリアとアラスカの両岸をあわせて、ざっと人口が120万人でGDPが3.4兆円
・・・・・ orz...
<こんなところに橋だかトンネルだか架けて、熊でも散歩をさせるのか?>
上のタイトルは、akiさんから表現をお借りしています。<(_ _)>
関西・四国が人口2800万人、GDP90兆円を誇る経済圏がありながら、たった2兆円弱の工事費の調達は借り入れとなり、その利子負担すら返せない。
ましてベーリング海峡は、関西・四国圏と比べても、人口にして5%、経済力で4%強しかないようなところに、本四連絡橋の11倍もの投資をして、どうするつもりなのでしょう?
もう一度言いますが、90兆円もの経済があっても、2兆円の工事はとっても負担でした。
3兆円ほどのGDPしかないところに22兆円も突っ込んで、どうするのでしょうか?
誰がその資金を負担して、誰がそのメリットを受けるのでしょうか?
ああ、少なくとも資金の負担者は分かりますよ。
日本の統一教会信徒の皆さんです。
でも問題は、彼らはその金を、自分たちで生み出そうという努力をせずに、メシアを知らない普通の人から、もらってくる(これを復帰というのだそうですが)ことを良しとしている、ということです。
いやです。お断りします。
自分たちで汗水垂らして働いて下さい。
その時に普通乗用車の負担料金はいくらぐらい?
その時に、それだけ払っても往復したい人はどれくらい?
こんな計算、普通は誰もしないでしょうけれど、ちょっと日本の実例と比較しただけでも、わざわざそんなことをしなければならない「現実的価値」があると思う人がどれだけいますか?
そんなところに22兆円も使うのなら、その前にするべきことがたくさんあるでしょう?
あんな誰も通らないベーリング海峡にカネを捨てるのなら、もっとやることは身近にたくさんあるでしょう?
環境問題はどうするのですか?
将来は水不足になるといわれ、水戦争の予想すらされています。水問題をどうするのでしょう?
アフリカの最貧国におけるマラリアやエイズ問題はどうするんですか?
砂漠化の問題はどうするんですか?
森林破壊の問題はどうするんですか?
?????????????????
マラリアはなくなりますか
エイズは消えますか
砂漠はどうですか
森もそうですか・・・
教えてください・・・・
そんなあまた多くの問題をさておき、どうしてベーリング海峡をつなぐようなところに22兆円(日本の国家予算の3分の1以上もあります)ものお金を投入しなければならないのでしょうか?
専門家が突っ込むのなら、もっと多くの指摘をすることができるでしょう。
私のような素人がやってさえ、ほんの30分ほどネットで調べれば、これは論理的におかしいと思うようなことを、爺様が主張しているからという理由で喜んで言って歩く人たち・・・・
これも心情圏にたてば分かることなのでしょうか?
そして、こんなアホな計画のために、またカネを搾り取られる人たちは、それで平気なのでしょうか?
宗教の名を借りた強姦魔養成所「ホラの穴」、あるいは借金の取立て屋「文栄商事」。
こんな奴らのために、悩んでいる人がいたら、安心してやめて抜けて来たらよいです。
この世だって、そんなに甘くはないよ。でもアナタがささげたそのカネが、強姦魔の養成に使われたり、ただただドブに捨てられたりすることはない。
もちろん、この世で普通に生きてもひどい奴はいる。
しかし宗教の名前を使って、こちらの心を拉致監禁した上でやる奴らはそんなに多くはありません。
同じ苦労をするのなら、自分のためになる苦労をしたほうがよいのではないでしょうか?
ベーリング海峡に架ける橋の前に、明日に架ける橋が必要なのではないですか?