「コスモスの心」氏のブログ記事を拝見したが、これまた酷い。
問題解決は和合すること
羊頭狗肉というのか、味噌もくそもごちゃごちゃというか、しっちゃかめっちゃかというのか、これはなんと表現したら良いのか。。。
記事のタイトルは「問題解決は和合すること」と書いてある。
バローズ洞窟実験のところまでは、まあ分かる。実験の内容の説明だけだし、この実験からグループが協力しあうことが重要とのまとめもまだ分かる。
個人的には「グループを超えて交流することが偏見や差別を緩和する上で最も効果的な方法の1つ」という安易な見解には非常に違和感を覚えるというか、このグループ間には利害の対立がないこととか、もっと直接的には共通の利害が必要とか、どちらのグループにも悪意がないこと、といった前提条件が必要だろうとは思うが。
なぜなら、「交流したら偏見や差別が緩和できる」という意見が必ずしも正しいとは限らない。
逆に、知らなかったからこそ対立が起きてこなかったのに、知ってしまったがゆえに、偏見や差別ではなく悪意の認識と区別を設けることで溝が深まる事例はいくらでも見つかる。
日本と韓国の関係なんかがまさにそれで、2002年の日韓ワールドカップが韓国の異常さに気がついたきっかけになった人は少なからずいるし、マスコミがさんざん韓流をあおったりインターネットが発達してやオンライン翻訳や韓国の新聞がなぜか日本語の翻訳ページを持つようになったおかげで韓国人のものの見方が日本にも知られるようになった結果、韓国との関係に距離をおきたいと考える日本人が増えてしまった。
だいぶ前にネットでもマスコミでも騒がれた「お引越しおばさん」みたいのが隣にいれば、誰もが距離を置きたくなるだろう。
あのおばさんの姿を知りつつ「交流すれば偏見と差別がなくなる」などといえる人がいたら、自分でやってくれる分にはかまわないが、こちらにまで押し付けないでもらいたいと思うにちがいない。
話を本題に戻すが、バローズ洞窟実験の結論から先の「コスモス氏の心」の展開の仕方が酷い。
丁寧に言うなら、分派を激しく差別しようとする家庭連合に対して、「なぜそういうことをするのか?」という疑問を提示するところまではまだ分からないわけではない。
だが家庭連合だけでなく、三男のところも七男のところもお互いに相手を非難するばかりで歩み寄ろうとしていないのは同じではないのか?
<上記の記事より引用開始>
大げさな言い方ですが、
「人類を救う」と言うのならば、
たとえ悪人とて手を取るのではないですか・・・
<上記の記事より引用終了>
とあるが、それは自分たちのところにも当てはまる見解ではないのか?
「どうしてあの人は、あんなに差別するんでしょうね?」と言うだけでその人と和合できるのなら、誰も喧嘩なんかしないし、争いも対立もないだろう。
実際にはそんなことがあるはずもなく、だからこそ統一教会はアベルがカインを愛して仲保として屈服して善を繁殖することで神様の元に帰るのだと言ってた人たちが自分たちでバラバラになって、そして相手の事をなじる。
そうしておいて、最後のこの人のコメントがまた傑作なんだ。
<上記の記事より引用開始>
神様は家庭連合にはしがみついておりませんよ。
より本質的な人は和合するところに、
自然と吸い寄せられていくものです。
<上記の記事より引用終了>
これはすごい。
たった3行の1行目と2行目以後がバラバラだが、通して読むと要するに神さまは家庭連合にはおらず、自分たちのところにいる。本質的な人は和合するところに吸い寄せられていくからだ。(だから自分はそこにいる)という意味だよね?
自分の事を「本質的な人」と呼んじゃうのか。
そして家庭連合は本質的ではないと。
改めて、これって家庭連合に対して和合しましょうという意味なんか全くないよね?
これ、「問題解決は和合すること」のタイトルにあってるのか?
「問題解決は和合です。でも家庭連合は和合してきません。私たちは自分たちのグループでは和合できてます。本質的な人は和合するところにあつまってくるのです。」
こういうこと?
もうちぐはぐ過ぎてわけがわかんねーな。
私は家庭連合もダメだが、こんなのが一押しの団体もダメだわ。
まったく説得力もなんもない。
そしてこれで世界が平和にできるとも思えない。
本当に不思議でしょうがないのだが、こんな文章書いてて、何の役に立つと思っているのだろう?
私は元信者だが、仮に家庭連合の信者だったとしてもこの人とは一緒にいたくないから、この人たちのグループと和合どころか交流すらしたくない。
ましてや家庭連合信者でもなんでもない一般の人においておや。
私は米本さんは個人的にはあんまり好きではない。
いまだに統一教会のことを本当には分かっているとは思えないし。
しかし、ジャーナリズムの世界できちんと飯を食ってきた人で、情報をきちんと押さえようとする点はさすがプロだと思う。とても素人の私の及ぶところではない。
家庭連合やサンクチュアリー、それからなんだっけ?名前がいっぱいあって覚えられないけれども、それぞれの団体の人たちは米本さんをこそ、必死でくどいて自分達のことを分かってもらうために努力すべきだと思うよ。
だって、統一教会・家庭連合その他の分派のやっていることは、ほぼ表も裏もすべて知っているんだし。
教義だって多少は聞いたことがある。
米本さんが信者になってくれるのなら、この世の中の人たちはもっとたやすく信者になってくれる。
反対に米本さんを説得できないのなら、良くも悪くも世の中の人たちはもっと説得できないと思ったほうが良い。
そんな米本さんをけなしつつ、片方では「問題解決は和合です」とか書いちゃうことのやばさが分からない人が文章を書き散らかす。
・・・問題解決は和合ねぇ。
なんとも味わい深いタイトルでございました。