米本さんが、統一教会の韓国人幹部はみんなまとめて朝鮮半島に帰れという趣旨の記事を書かれました。
米本さんにしては、ずいぶんと思い切った記事を書いたのだと思います。
私は、米本さんがあくまでも「拉致監禁被害者に対する人道的な対応を」、という視点で取り組んできたことは知っています。
教義には触れてはいるものの深入りするつもりもなく、信者が統一教会の教義を信じることは信教の自由として尊重し、あくまでも人道的に活動するなら良いのではないかという立場であると理解しているという事です。
そういう米本さんが、最近はやりの「嫌韓」ともとられかねない線まで踏み込んだ発言をしたという点で、「ずいぶんと思い切った記事を書いた」と思うのです。
しかしながら、残念ではありますが、米本さんはまだ事の本質が分かっていないと思う。
韓国人が韓国に帰れば問題は解決するのか?
ちょっと考えれば分かることだが、そんな程度で問題が解決するはずがない。
韓国人がむちゃくちゃな事をしてきたのは昨日今日に始まったことではないですよね。
というよりも、もっと本質的に言えば、日本に来ている韓国人だけが問題なのではなく、そもそも統一教会の教義そのものに問題があるとも何度も何度も書いてきました。
もし、米本さんの主張がどういう訳か採用されたとして、韓国人幹部が韓国に戻ったら、どうなるでしょうか?
思い返してほしいのは、「お父様」が健在なりし頃、アメリカで有罪判決を受けたゆえに日本には入れなかった時にはどうしていたでしょうか?あの時と同じように、韓国人が日本にいないのなら日本人を韓国に呼びつけるだけのこと。
今ではお父様もこの世にはいないので、仮定の話としてではありますが、かつてのようには日本人は献金しなかったり、あるいは韓国に来いという命令にあまり従わなかったらどうなるのでしょうか?
その時は韓国に住んでいる日本人がターゲットになるだけです。
確かに毎週毎週、狂ったように献金せよと当り散らす人がいなければ、日本に住む日本人の負担は減るかもしれない。
しかし、日本に住む日本人の負担が減れば、韓国に住む日本人がターゲットにされるのは明らかでしょう。
なぜ?
韓国はアダム国家で、日本はエバ国家であり、エバ国家はアダム国家に尽くさなければならないからです。
ここの理屈がわからないと米本さんはおっしゃるかも知れませんが、米本さんの理解なんぞ彼らには関係ない。
教会の幹部の誰かに聞いたら明確な答えがなかったとのことですが、別に論理的な説明が信者に必要なのではなく、単純にお父様がそうおっしゃったからそうなのですよ。
それを米本さんに説明しても納得してもらえないから返答に詰まっただけのことでしょう。
お父様がそうおっしゃったのなら、信者にとってはそれが真実なのです。信者以外の人が納得しようがしまいが関係ない。統一教会の信者は韓国人も日本人もここからスタートしてしまうのだからどうしようもない。
したがって韓国人が韓国に帰り、日本に住む日本人が韓国人の命令を聞かなくなれば、韓国にいる日本人を対象に切り替えるだけ。
なぜなら、彼ら日本人は罪を犯したエバの末裔であり、かつ韓国を苦しめたサタン国家の末裔だからです。この理屈さえあれば、日本人から毟り取る正当な理由になるのが統一教会なのです。
だから、日本から取れなければ韓国にいる日本人が対象になるだけ。
「じゃあ、どうすれば良いんでしょうか?」とかピントがずれまくった質問はなしにしてくださいよ。
そんな回答あるわけない。「どうしよう」もないから、元信者になったのです。なんとかしようがあるのなら、元信者になったりしていないのですよ。
旧ブログに書いたことがありますが、統一教会の信者になるのも命がけなら、辞めるのも命がけ。
kib.hateblo.jp
文字通りに命を懸けなければ、信者になる(私の時には献身者になることと同義でしたが)ことも、辞めることもできなかったのですよ。命がけで信者になった以上、今度は命がけで辞める前に他に道があるなら、その道を行ったのです。
今、現役信者で、「いや、まだなんとか道はあるはずだ」という奇特な人がいたら、その「道」とやらを示してみてください。
それを実践して、「なんとかなること」を証明してみてください。気軽にブログで「本音トークができれば」改革がなるほど甘いと考えているなら、やってみれば良いのですよ。
おっと、つい脱線した。
単なる繰り返しになりますし、それしか言いようがないのですけれども、韓国人が韓国に帰ったって統一教会の問題は解決もしなければ、日本人信者が幸せになることもありあません。
韓国人幹部は韓国に帰れと主張する自由は尊重しますが、元信者としては、そんなの無理だし誰のためにもなりませんねとコメントをつけておくことにします。
統一教会が、合理性や理屈、あるいは人道主義的対応で問題が解決できないのは、米本さんが取材を開始して以後の数々の統一教会の対応、特に昨今の動向を見れば明らかだと思うのですが。